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働き方

シニアの働き方

今日の日経新聞に、シニア世代の働き方の新しい取り組みとして、インターネットを通じたスキルシェアサービスが紹介されていました。

シニア世代の持つスキルをインターネットを介して地域の草の根レベルの需要にマッチさせ、地域の活性化に繋げようという試みです。地域が求める需要が満たされ、高齢者は社会参加の機会が得られ、若者から支えられるのでなく支える存在になるというもの。

千葉県柏市ではマッチングツール“GBER” (Gathering Brisk Elderly in the Region)で実証実験が行われています。

gber.jp

実験の主導者は東京大学先端科学技術研究センターの檜山敦講師。このサイトは実験のコンセプトが分かりやすく紹介されてます。↓

超高齢社会のジョブマッチング | 東京大学

 雇われて会社を通じて働くより、自分が直接サービスを提供する方が、裁量も効くしやり甲斐も感じられるでしょうね。どれだけ個人的に心を尽くしても会社からの給与は変わらず、よりも、一個人として頑張った分、ダイレクトに自分に返ってくる方が手応えを感じられるのではないかな。評判を呼んで口コミでまたどこかから声がかかるということもあるでしょう。更にスキルを高めようという気持ちも湧いてくるし、自分でナビゲートしていく楽しさが出てきそうです。 

ミクロレベルのシェアサービスといえば、UberやAirbnbはもちろん、クラウドソーシングがあります。そのほか、自分のところでは要らなくなったけどまだ使えるものを融通し合う、メルカリ、ヤフオクなど。

クラウドソーシングは、主婦など在宅でも空き時間を使ってネット上で仕事を受注し、自分のスキルを使って収入を得ることができます。これまでなら使われていなかった人的資源が使われ、サービス提供側も報酬を得ることができます。

こうしたシェアサービスが共通して対象にするのは、インターネット出現前は技術的に社会の中で有効利用する手立てが無かったため、埋もれていた価値、無駄に捨てられていた価値です。

GBERの取り組みも、まだまだ価値のあるスキルが、停年といった会社組織からの離脱で、社会に提供されずに埋もれていく不経済を解消するもの。

また、こうしたサービスはきめ細かいレベルで行われることで、サービス供給側も需要側も、従来の意味以上の効用を高めることができるのではと思います。

例えば、不用品融通では、我が子を乗せて大切に使用していた今はもう使われることのないベビーカー。思い出もあってまだ使えるのを捨てるのは忍びない、引き続き使ってくれれる人がいれば嬉しい。安く譲って誰かの役に立っていくなら、無機質な経済価値以上のものがあります。

購入する側も、新品でなくて良いので一定以上の品質の廉価のものという、なかなか満たされなかったニーズがぴったり満たされる機会が増えます。

シニア世代のスキルも同様のことが言えそうです。生涯独身率が高くなり所属組織を離れるた後、孤独に陥りがちだったりする人はいないかな。高いスキルを持っていて職人気質ゆえ社交的でない人などに、経済的利益を超えるものを与えるのではないでしょうか。

こうして資源(人や物そのほか)の持つ本源的価値を十分に使い切る、言い換えると寿命を全うすることが出来る社会とは、きめ細やかやで効率の高い、エコロジカルな進んだ社会と言えます。より低価格で供給側も需要側も満足度の高い取引が行われるなら、GDP(国内総生産)はより旧い尺度になるでしょう。GDPに代わる指標を考える議論が既にあるように、生産量(=経済)の規模を持って何が測れるのかという疑問が大きくなります。その国の発展度や豊かさを反映しないからです。

話が逸れちゃいましたが、シニアのためのスキルシェアサービスは、人生後半の一人ひとりの暮らしを支え有意義なものに変えようとする取り組みであり、人口減少、高齢化問題への1つの処方箋でもあります。新しい技術を使って社会を前進させる流れは、加速していきます。別段スキルを持たない私は「この流れを応援します。」と書き込んで今日のところは満足しよう。

ではまた明日。